第4回雨水ネットワーク会議全国大会
2011in大阪 プレ・シンポジウム

これまでの雨水利用、これからの雨水活用

 2011年2月5日(土)に兵庫県西宮市民会館にて、第4回雨水ネットワーク会議全国大会2011in大阪(以降「大阪大会」という。)プレ・シンポジウムを開催しました。
 定員100名の会場に、遠くは東京、九州、福井、松山等から、総勢107名が参加し、雨水活用講演に盛り上がりました。
 近年、酷暑や冷夏などの気温異常や突発的なゲリラ豪雨、渇水など降雨の極端化など様々な異常気象が続いています。こうした異常気象に起因する都市型洪水など現実の災害を克服するために「雨水の活用」が注目されています。
屋根に降る雨水をタンクに溜めたり、降った雨を大地に浸透させれば、洪水の防止につながります。一つの住宅やビルで溜められる雨水の量はわずかでも、それが地域、流域全体に広がっていけば、大きなダムと同規模な効果を発揮するでしょう。
 8月の大阪大会の開催趣旨は、上記背景から、「雨は捨てれば洪水、溜めれば資源」の意識で、都市における雨水の排水、貯留、浸透及び利用に至るまでの流域の総合的な雨水管理のあり方を、多方面の関係者で意見交換する場として開催します。特に次世代への働きかけを重要な位置づけとし、子供たちが雨水と触れ合う環境学習を充実させたいと考えております。

 今回のプレ・シンポジウムは、これまでの雨水利用の歩みを振り返るとともに、最新の動向を共有し、雨水に関する制度や規準づくりによって目指すものを学ぶことで、私たち一人ひとりがこれから何ができるのかを肌で感じ、8月の大阪大会に向けて関係者の意識を高める場と位置付けして企画しました。
 冒頭で、阪神大震災でお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りし、被災地の西宮から震災で学んだ教訓を活かす街づくりのメッセージを発信し、その後4題の講演をしていただきました。

講演内容

 大阪府の安岡政光氏は、大阪府が取組む寝屋川流域の治水対策を紹介し、流域に住む住民には「大雨時にお風呂の水を流さない」等の治水活動協力をアピールされました。
 天水研究所代表で雨水ネットワーク会議世話人会の村瀬誠氏は、大洪水、大渇水、大地震といった自然災害が国内外で多発している中で、都市において持続可能な水戦略が求められており、その成否は都市における総合的な雨水活用であり、その原点は水田である等と話されました。
 (社)日本建築学会雨水建築規格化小委員会主査で同じく世話人会の神谷博氏は、日本建築学会で「雨水活用建築ガイドライン」を今年度末発行を目指し、現在作成中であること、建築とその敷地において雨水を溜めれば洪水の制御も雨水の備蓄も可能になること、建築が積極的に緑化に取組めば、溜めた雨水を意識的に蒸散させ、微気候の改善に寄与することなどを話しました。
 (社)雨水貯留浸透技術協会部長で同じく世話人会の屋井裕幸氏は、雨水浸透施設の全国的な普及状況、その多面的効能の事例、計画・設計の考え方、課題と今後の展開等についての紹介をされました。
 何れの講演も内容が濃く、参加者に様々な角度での雨水活用がうまく伝わったように感じました。8月の大阪大会に向けて良いスタートが切れたと思っております。

8月に向けて

 現在、大阪大会の準備を具体的に計画的に進めています。イベントショー、基調講演、分科会、環境学習、ポスターセッション、雨水ツアー等、盛りだくさんの内容で企画しています。 4月には詳細な広報を行いますので、8月5日(金)、6日(土)の大阪大会に是非、お仲間お誘いあわせの上ご参加ください。雨水活用を皆で堪能しましょう。
楽しみ 楽しみ! 雨水に感謝!

雨水ネットワーク会議全国大会 in大阪実行委員会 事務局長
関西雨水市民の会 副会長
  久保 正年さん 寄稿
会場の様子
会場の様子
会場とのパネルディスカッション
会場とのパネルディスカッション

 

 今年8月5(金)、6(土)日に大阪のドーンセンターで開催される第4回雨水ネットワーク全国区大会のプレ・シンポジウムとして、2月5日(土)、西宮市民会館にて開催された会議には110名余の参加者があり、当会からも9名が参加しました。
 前会員の水田さんにもお会いできて、みんなそれぞれ雨水にかかわりながら活躍しておられるのだと、うれしくなりました。 内容は、次の様な盛りだくさんなスケジュールで少々頭がオーバーフローするほどでした。

  1. 寝屋川流域の総合治水対策について
    (安岡 政光氏・大阪府都市整備部河川室 河川整備課主査)
  2. 今なぜ雨水活用か
    (村瀬 誠氏・東邦大学客員教授、天水研究所所長)
  3. 雨を制御し、活用する建築
    (神谷 博氏・日本建築学会 雨水建築規格小委員会主査)
  4. 洪水防止と健全な水循環再生のための雨水地下浸透
    (屋井 裕幸氏・雨水貯留浸透技術協会 技術第二部部長)

 地球規模で水不足が言われ、中国が日本の土地や水資源を買っている現状を見ても、私たちが今、天からの恵みである雨水をもっと大切にしなければならないと痛感しました。
 行政や企業も雨水利用に着目し、さまざまな動きが見られるようになっています。しかし、市民一人ひとりがそれを自覚しないとだめだと思います。少しでもかかわった人が身近な人に伝えていくことが地道ながらも一番の早道ではないでしょうか。
「雨水は地球を救う!」 いい言葉ですね。    

2011年2月22日
( 山本三沙子 記 )

 

 2008年8月、雨水利用の先進地であり発信点でもある東京都墨田区で「雨を活かし循環する社会の実現を目指し活動している全国各地の市民、企業、行政及び学会などが穏やかなネットワークを形成し、お互いの活動をより有効に普及させるべく、情報交換・活動連携が出来る場所として」結成されたのが「雨水ネットワーク会議」です。
 この会議が呼びかけてそれ以来毎年全国大会が各地で行われるようになりました。2009年は福岡市、2010年は松山市で開催されました。
 来年2011年は関西、大阪で開催される予定です。京都・雨水の会とも連携を図ってきた「関西雨水市民の会」が中心となり京都・雨水の会も参加して実行委員会を結成しました。
 今回のテーマは琵琶湖「流域」での都市における「雨水の管理・活用」です。雨水活用先進地になりつつある韓国からもゲストがきます。
 盛りだくさんの内容を検討しています。会員の皆さんも是非実行委員会に加わりアイデアと力を貸してください。

2010年11月12日
( 林 敏秋 記 )

NPO法人 京都・雨水の会
京都市山科区御陵封ジ山町3の52
E-mail mail@amamizu.org

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